『富士バンドカーニバル』は、才能ある若い学生が力強い演奏を最高の舞台で披露する、吹奏楽のイベントです。
エーユーツーリストは実行委員会を立ち上げ、第1回から16年間協賛・主催してきました。
2020年から約3年に渡るコロナ禍においても、生徒や保護者の皆さま、指導者の先生たちの熱い要望に応え、諦めることなく開催してきた夏の一大音楽イベントです。
今年のテーマカラーは
「ライトブルー」
この色は青空のような広がりと希望を象徴し、会場に爽やかで穏やかな雰囲気を届けたいという我々の思いも込められています。
富士バンドカーニバル
音楽監督の畠田貴生先生
16年連続出場している東海大学付属高輪台高等学校・吹奏楽部、顧問。
「無事に16回目を迎えることができ、ホッとしています。しかし16回目といっても、子どもたちにとっては1回目や2回目、多くて3回目です。1度しかこのステージに立てない子もいるので、彼らが限られた1回1回を大事に積み重ねた結果、少しずつ価値のある、伝統のイベントになってきたと感じています」
先生は第1回からの16年間、本イベント成功のため必死に尽力してくれました。
「完成形がないからこそ、今できる最大限の力を費やし、最高の舞台を作り上げる気持ちで毎年臨んでいます。音楽をやっていると楽しいこともあるんだけど、同時に苦しいこともある。その成果をこんなに大きなステージで発揮する機会は、子どもたちにとって本当に貴重な経験になると思います。私も毎年、胸にこみ上げるものがありますね」
富士バンドカーニバル開幕
東海大学付属高輪台高等学校のオープニングコンサートで、富士バンドカーニバル2024が開幕しました。部員数150人を超える大楽団の演奏がホールに響き渡り、開始早々すでに熱気が充満しています。
トップは高輪台高等学校付属中学校です。高等学校と違い21名と小さな楽団ですが、息の合った楽曲を披露してくれました。
その後、水戸女子高等学校、常葉大学付属常葉中学校・高等学校、飯能市立美杉台中学校、浜松市立高等学校と、50名以下の楽団が続きます。
今回、初出場の学校は水戸女子高等学校と浜松市立高等学校の2校。初々しさも感じつつ、常連校や大楽団に引けを取らない見事な演奏でした。
後半に入ると、志木市立志木中学校・志木第二中学校、浜松修学舎中学校・高等学校、桐蔭学園高等学校と、50人を超える楽団の登場です。
1人ひとりの出す音が重なり合う繊細な楽曲から、徐々に重厚な力強さを感じさせる楽曲へと変化してきました。楽団の規模が大きくなるごとに曲の迫力が増し、聴いているだけで身体が揺さぶられるダイナミックな演奏が続きます。ステージの音がホール全体から降ってくるような感覚を味わい、会場のボルテージもどんどん高揚します。観客席に座る生徒たちの掛け声が楽曲と合わさり、会場の熱気をさらに上げていました。
音楽を融合させた楽曲や、マーチングバンドを彷彿とさせる動きのある演奏など、個性あふれるパフォーマンスを披露。
最後に登場する2校は100名を超える大楽団。叡明高等学校と、東海大学付属高輪台高等学校です。
叡明高等学校は122名が一体となり、迫力満点の楽曲を次々と演奏します。あまりのダイナミックさに圧倒され、興奮と感動に身体が打ち震えました。こんなにも素晴らしい演奏を見せるため、どれほどの練習を積んできたのかと思うと涙ぐんでしまうほどです。
東海大学付属高輪台高等学校も、締めに相応しい大迫力の演奏を繰り広げます。仕掛けやダンスをふんだんに取り入れたパフォーマンスはもはや完成された1つのエンターテインメント。会場も最高潮のボルテージを見せた圧巻のステージでした。
ラストは全員参加の大合奏
ラストは全員が参加する「1,000人の大合奏」。ステージと観客席全体に各学校が分散し、ホール全体が一体となってセッションします。
曲は吹奏楽コンサートにおいて人気が高い「富士山」と「宝島」。「富士山」は吹奏楽の作品を多く手掛けた真島俊夫さんが作曲し、「宝島」は真島さんがアレンジした曲として共に有名です。
ステージ中央に立つ畠田先生の指揮で、合奏がスタート。伝播していくように各学校の先頭に立つ先生たちも指揮をとり、この日1番の大迫力な楽曲がホールに鳴り響きます。見事にホール全体が1つのステージとなる、まとまった大合奏を繰り広げました。
吹奏楽を通じて各学校の子どもたちも、観客も、ステージを支えるスタッフも一体となり、大きな感動の中、第16回・富士バンドカーニバルは幕を閉じました。
現地で聴く吹奏楽の迫力は凄まじく、またすぐに見たくなり、聴きたくなる最高の音楽イベントです。終わったあともしばらく感動の余韻が冷めない富士バンドカーニバル、ぜひ1度体感してください。